この記事のポイント
・弁護士であれば、慰謝料請求に必要な範囲で不倫相手の情報を調査できることがある
・弁護士の弁護士会照会・職務上請求には不倫相手の氏名や電話番号、LINEのIDなどが必要
・弁護士に不倫相手の情報の取得だけを依頼することはできない
「配偶者の不倫相手に慰謝料を請求したいのに、連絡先がわからない!」
配偶者の不倫が発覚したとしても、配偶者が不倫相手の情報について詳しく教えてくれない場合や、不倫発覚後に音信不通になってしまった場合、「不倫相手に対して慰謝料を請求したいのに、できないのではないか?」と諦めていませんか。
不倫相手の名前や勤務先、住所、電話番号が一部でもわかっている場合には、弁護士が連絡先を調査できる場合があります。
不倫相手の名前や住所、連絡先がわからず、慰謝料請求ができずに困っている方は、ぜひこの記事をご覧ください。
今回の記事では、次のことについて弁護士が解説します。
- 不倫相手に対する慰謝料請求
- 不倫相手に対して慰謝料請求する場合に必要な情報
- 不倫相手の連絡先がわからない場合に弁護士ができる調査
不倫相手に対して慰謝料請求ができる不倫って?

そもそも、不倫相手に対して慰謝料請求ができる場合とはどのような場合なのでしょうか。不倫であれば、全て慰謝料請求が認められるわけではありません。
しかし、配偶者の不倫が「不貞行為」に当たる場合には、配偶者や不倫相手に対して慰謝料請求することが認められます。
では、「不貞行為」にあたる不倫とはどういったものをいうのでしょうか。
「不貞行為」とは、一般的に、配偶者のある者が、配偶者以外の人と自由な意思で性行為・肉体関係を持つこととされています。
つまり、 不倫が「不貞行為」に当たるためには、原則として性行為や肉体関係をもつことが必要とされているのです。
もっとも、性行為・肉体関係とまではいかなくても、性的に密接な関係(一緒に風呂に入る、愛撫をする等の性交類似行為など)を持つことも、「不貞行為」にあたる場合があります。
一方、 2人きりで会う、食事をする、手をつなぐという行為だけでは、基本的に「不貞行為」にはあたりません。
不倫相手に対して慰謝料請求するためには、どういった情報(連絡先)が必要?
不倫相手の名前や連絡先などが一切わからない場合、交渉や裁判などの手続を進めることは困難です。まずは、連絡先などの情報を入手しなければなりません。
不倫相手に対して慰謝料請求するために、必要な情報は、例えば次のとおりです。
【慰謝料請求するために最低限知っておくべき情報】
- 氏名(フルネーム)
- 住所(マンションの場合は部屋番号も必要)または勤務先
不倫相手に対して慰謝料請求するためには、氏名(フルネーム)、住所もしくは勤務先がなければ慰謝料請求を交渉するために電話をしたり、手紙を送付したりすることができません。
また、慰謝料請求の裁判をする場合であっても、訴状に少なくとも氏名(フルネーム)と住所もしくは勤務先を記載しなければ、裁判所に受け付けてもらうことはできません。
そのため、 不倫相手に対する慰謝料請求には、最低限不倫相手の氏名(フルネーム)、住所(もしくは勤務先)が必要となるのです。
もっとも、氏名(フルネーム)や住所もしくは勤務先がわからない場合であっても、弁護士が調査をすることができる場合があります。
不倫相手の連絡先がわからない場合に弁護士ができる調査

不倫相手のどういった情報を知っていれば、不倫相手のどういった情報を調査することができるのか、ケース別に解説します。
(1)不倫相手の氏名や住所を知っているが、確信まではない場合
不倫相手の氏名や住所を知っているが、確信まではない場合には、弁護士による 職務上請求によって不倫相手の氏名や住所を確認することができます。
本来、戸籍や住民票は、自己や一定の親族など限られた範囲または限られた理由がある場合にのみ請求することができるとされていますが、弁護士を含む一部の士業には業務に必要な範囲で戸籍謄本や住民票の交付請求が認められています(戸籍法第10条の2第3項)。これを「職務上請求」といいます。
不倫相手の住民票を取り寄せることで、不倫相手の氏名(フルネーム)や住所を確認することができます。
また、不倫相手の前住所(すでに引っ越してしまった場合)が分かっている場合でも、不倫相手の住民票の除票を取り寄せることで、引っ越し先(現在の住所)を調査することができます。
(2)不倫相手の携帯の電話番号だけが分かっている場合
不倫相手の携帯の電話番号だけが分かっている場合には、携帯電話会社(キャリア)に対して 弁護士会を通じた照会(弁護士会照会)を行い、携帯電話会社に登録されている契約者の情報(携帯電話の契約者の氏名や住所)を照会できることがあります。
つまり、弁護士会照会を行うことで、不倫相手の携帯の電話番号から、不倫相手の氏名や住所が判明することがあるのです。
もっとも、弁護士会照会に応じない会社もありますので、不倫相手の電話番号がわかっていれば必ず調査できるわけではありません。
なお、携帯のキャリアメールのアドレスが分かっている場合も、携帯電話会社に対して弁護士会照会を行うことで、契約者の情報を照会できる場合があります。
(3)不倫相手のLINEのIDだけが分かっている場合
不倫相手のLINEのIDだけが分かっている場合にも、 LINE株式会社に対して弁護士会を通じた照会(弁護士会照会)を行うことで、LINE株式会社に登録されている携帯電話を照会できる場合があります。
つまり、不倫相手のLINEのIDから不倫相手の携帯電話を調査し、そこから携帯電話会社に照会することで、不倫相手の氏名や住所を調査できる場合があります。
(4)不倫相手が住宅や車を持っていることが分かっている場合
不倫相手が住宅や車を所有していることが分かっている場合には、 所有する住宅の登記簿、車の車検証について弁護士による職務上請求(交付請求)を行うことで、住宅や車の所有者の氏名や住所を調査することができます。
登記簿や車検証についても、弁護士を含む一部の士業には職務に必要な限りで、登記簿や車検証の交付請求を行うことが認められています。
不倫相手の車を見付けたのであれば、車のナンバーをメモしておくと良いでしょう。
弁護士会照会制度や職務上請求でよくある(Q&A)
ここでは弁護士会照会制度や職務上請求で多く寄せられる質問や疑問を紹介します。

【まとめ】不倫相手に対して慰謝料請求するには、不倫相手の氏名(フルネーム)と住所が必要!|弁護士が調査できる場合も
今回の記事のまとめは次のとおりです。
- 不倫が法律上慰謝料を請求できる「不貞行為」に当たるには、一般的に性行為・肉体関係をもつことが必要
- 慰謝料請求するために最低限知っておくべき情報
- 氏名(フルネーム)
- 住所(マンションの場合は部屋番号も必要)または勤務先
- 弁護士ができる調査(ケース別に紹介)
| ケース | 弁護士ができる調査 |
|---|---|
| 1.不倫相手の氏名や住所を知っているが、確信まではない場合 | 弁護士による職務上請求によって不倫相手の住民票を交付請求し、不倫相手の氏名や住所を確認できる |
| 2.不倫相手の携帯の電話番号だけが分かっている場合 | 携帯のキャリア会社に対して弁護士会を通じた照会(弁護士会照会)を行い、携帯のキャリア会社に登録されている情報(携帯電話の契約者の氏名や住所)を照会できる場合がある |
| 3.不倫相手のLINEのIDだけが分かっている場合 | LINE株式会社に対して弁護士会を通じた照会(弁護士会照会)を行うことで、LINE株式会社に登録されている携帯電話を照会できる場合がある |
| 4.不倫相手が住宅や車を持っていることが分かっている場合 | 住宅の登記簿、車の車検証について弁護士による職務上請求(交付請求)を行うことで、住宅や車の所有者の氏名や住所を調査できる場合がある |
- 弁護士会照会制度は弁護士のみ、職務上請求は弁護士を含む一部士業のみが利用できる
- 弁護士に情報の取得だけを依頼することはできない
不倫相手の氏名や住所などの連絡先がわからない場合でも、弁護士による調査によって住所などが判明し、慰謝料請求が可能になる場合があります。
不倫相手に慰謝料を請求したいけれど、情報が足りなくてお困りの方は、調査が可能かどうかを確認するためにも、一度弁護士に相談してみることをおすすめします。
アディーレ法律事務所では、不倫の慰謝料請求につき、相談料、着手金をいただかず、原則として成果があった場合のみ報酬をいただくという成功報酬制です。 原則として、この報酬は獲得した賠償金等からのお支払いとなりますので、あらかじめ弁護士費用をご用意いただく必要がありません。 また、当該事件につき、原則として、成果を超える弁護士費用の負担はないため費用倒れの心配がありません。
不倫の慰謝料請求でお悩みの方は、不倫の慰謝料請求に詳しいアディーレ法律事務所へご相談ください。
この記事に関連するよくあるご質問
配偶者の浮気・不倫相手に慰謝料を請求したいのですが、連絡先がわかりません。どうすればよいですか?
不倫相手の名前や連絡先などが一切わからない場合、交渉や裁判などの手続を進めることは困難です。まずは、連絡先を入手するためにも、弁護士に相談することを検討しましょう。
弁護士は、弁護士の職権である「戸籍や住民票の職務上請求」や「弁護士会照会」という方法を、有効な手段として使うことができます。
浮気相手の氏名、以前住んでいた場所や実家の住所、携帯電話番号・携帯電話のメールアドレス、LINEのIDなどの情報があれば、連絡先を調査することが可能です。
そのため、配偶者が不倫相手の情報を教えてくれない場合や、不倫相手と音信不通になってしまった場合も、すぐに諦める必要はありません。
なお、慰謝料の請求を成功させるためには、連絡先の特定以外にも、請求方法や交渉のノウハウが重要となりますので、まずは、浮気・不倫の慰謝料に詳しい弁護士に相談してみるのがいいでしょう。
※ただし、一切の情報が不明な場合や情報の内容によっては、ご依頼を受けられないこともあります。あらかじめご了承ください。
配偶者が、浮気相手と肉体関係はないものの、頻繁に会っているようです。今の状況でも、浮気相手に慰謝料を請求できますか?
デートやキスだけでは、法律上の浮気・不倫にはなりません。法律上の浮気・不倫、すなわち不貞行為といえるためには、肉体関係を持つことが必要になります。肉体関係がなければ、慰謝料を請求することは困難です。
ただし、肉体関係はなくても、デートやキスなどを繰り返し行ったことで、あなたの婚姻関係が破綻させられた場合、社会的に許されない親密な交際をしたとして、慰謝料請求ができる場合もあります。
夫(妻)の不倫相手に慰謝料を請求するためには、どのような証拠が必要ですか?メールやLINEのやり取りは証拠になりますか?
浮気・不倫の慰謝料を請求するには、配偶者と不倫相手に肉体関係があったとわかる証拠が必要です。
具体的には、以下のようなものが証拠となり得ます。
- メール・LINEのやり取り
- 配偶者や不倫相手が浮気・不倫を自白した録音
- 配偶者と不倫相手が写っている写真・動画
- 調査会社の報告書 など
なお、内容次第で証拠として有効かどうかや、証拠としての強さが変わってきます。
たとえば、肉体関係があったことや、既婚者であると知りながら(または注意すれば気付けた状況で)肉体関係をもったことがわかるメール・LINEのやり取りや、ラブホテルに出入りする写真・動画などであれば、慰謝料請求で有利な証拠になるといえるでしょう。
一方で、日常的な内容のメール・LINEのやり取りだけでは、決定的な証拠にはならないことがあります。
ただし、メール・LINEのやり取りに加え、飲食店やホテルの領収書、カーナビの記録、相手へのプレゼントのレシートやクレジットカードの利用明細など、小さな証拠を積み重ねることで、不貞行為があった事実を立証できる場合もあります。
また、慰謝料は精神的な苦痛に対して支払われる金銭です。そのため、あなたが被った精神的な苦痛を証明することも重要となります。
たとえば、配偶者の浮気・不倫が原因で精神的に不安定になり、心療内科を受診した場合などには、診断書を取得しておきましょう。
詳しくは、「浮気・不倫の慰謝料請求で有利となる証拠とは?」をご覧ください。
アディーレでは、大阪府のさまざまな地域にお住まいの方から、お問合せいただいております。
大阪にお住まいの方で、浮気・不倫の慰謝料にお悩みならアディーレにご相談ください。
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私が弁護士を志したきっかけは、日常生活の中で時々、法的な問題に直面することがあったことです。法律というものは難解なものであると思われている側面が強いと思います。私も勉強するまでは、ちょっと近づきがたいものだと思っていました。しかし、弁護士となったからには、依頼者の方が何に悩んでいて何を求めているのかをしっかりと共有し、少しでも分かりやすく法的な問題点をご説明し、今後どのように問題解決に向けていくことが出来るのかを一緒に考えていきたいと思っております。